2017年08月17日(木)

第二級アマチュア無線技士のJun(JA8WSF)です。
先日、受験した一アマ国試の合否発表を再来週に控え、不安と緊張から自作からはしばらく遠ざかる事に。
…なりそうではあったのですが、本日、回路設計の虫が騒ぎ出してしまいました。

で、本日の作業です。
先日製作した低周波発振器(詳細は、こちらの記事)に関して、その
出力周波数をマニュアルで可変にする
という事は出来ないのだろうか?
…というテーマに取り組みました。

実は、このTwin-Tと呼ばれるタイプの低周波発振器で、周波数を可変とするアイディア、ここ最近の小生の脳内でのシミュレーションでは成功していました。
と申しますのも、いわゆるTwin-T Oscillatorでは、回路内の或る抵抗器とコンデンサーの値によって周波数が決定するのです。
ですから、この抵抗器を可変抵抗にすれば、
「指でグルグルとツマミを回して周波数を自由に変える」
なんて事は簡単!…と考えていたのです。

但し、ここで以下の2点に要注意です!
  1. 周波数決定に関わる抵抗器は、同一の値のものが2個なので、これらの値を同時に変化させる為には、可変抵抗器は二連タイプのものが必要。
  2. 可変抵抗器を回し切った場合(つまり可変抵抗器の抵抗値がゼロになった場合)、理論上、周波数は無限大になってしまう(つまり「若者にだけ聴こえるモスキート音」どころではない!)ので、或る程度の値の固定抵抗器を、可変抵抗器に直列接続しておく事が必要。
こうした点に注意を払いつつ回路をデザインして組立。

そして最終チェック。
当初、頭の中のみでシミュレーションした通り、可変抵抗器の値を変えると、それに伴って出力周波数が変化するのが聴こえました。
実験は大成功です。

尚、今回の実験では、先日完成した自作ステレオアンプ(詳細は、こちらの記事)を使用しました。
発振器出力周波数の変化を、スピーカーから鳴る音の変化として確認したかった為です。
このアンプの左チャンネルを発振器出力の増幅用として用いました。

ツインT発振器の実験
周波数を自由に変えられるか?



可変抵抗器のツマミを回せば、出力周波数は変化する筈であるが…実際に変化したっ!
という訳で、実験大成功。
尚、発振器出力でスピーカーを鳴らしたかったので、増幅回路として、自作ステレオアンプの片チャンネルを使用。


さて、今後の課題。

先ず第一に、低周波発振器の一般的な用途(例えば、モールス練習機とか、アンプ製作用のシグナル・インジェクターとか)として実用的な範囲の周波数をカバーすべく、抵抗関連、場合によってはコンデンサー系も含めて、回路定数を煮詰め直す事です。
モスキート音のごとき、超甲高い音を発生したところで使い道は無いでしょうから。

そして第二の課題。
それは何と言っても、この周波数可変型Twin-T発振器の回路を、小生の「得意技」である感光基板(詳細は、こちらの記事)に起こして組み直す事。
ってな訳でして、早速、基板のアートワーク設計に取り掛かっている所です。